院政期の文化について

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ここで、院政期の文化に注目してみましょう。この頃は各地に阿弥陀堂が建設されるようになりましたが、国風文化で流行った浄土教が、地方まで広まっていったからです。たとえば、藤原清衡が建てた中尊寺金色堂はいまの岩手県で建立されたものですし、白水阿弥陀堂(願成寺阿弥陀堂)は福島県にあります。ほかにも大分県の富貴寺大堂などが有名です。

 

院政期の文化について

 

この時代の注目すべき文学といえば、軍記物、歴史物語です。軍記物の中では「将門記」。これは平将門の反乱を描いたものです。他には前九年の役を伝える「陸奥話記」がよく知られています。歴史物では、「栄華物語」。こちらは藤原氏の栄華を良いように描いてあり、対して批判的に描いてあるのが「大鏡」です。

 

ほかには、絵画と物語が一緒に描かれている絵巻物も発展していき、「源氏物語絵巻」や「伴大納言絵巻」などが残っています。親しみやすいものでは、動物を擬人化した「鳥獣戯画」が有名ですね。これは、大和絵の描き方で描いた何枚かの絵を、文字による物語でつないだものです。

 

庶民のあいだで流行した唄を今様といい、後白河法皇も好きだったようです。法皇みずから今様をあつめ「梁塵秘抄」を編集したりもしました。





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